SEO対策において、内部対策とは、サイト内における施策のひとつで、コンテンツの内容をわかりやすくしたり、内部リンクなどで関連性を高めたりと、サイト内に施す対策のことを指します。
それは、テキストベースでコンテンツを構築する際に、hタグなどのタグを使用して、そのページのテーマである、対策キーワードを検索エンジンに正しく理解してもらうためです。
検索順位を決めるために、コンテンツを巡回しているのは、人ではなく検索エンジンのクローラーです。そのクローラーにコンテンツの内容を正しく理解してもらうことが結果、上位表示にも繋がるというわけです。
そして、そういったわかりやすいコンテンツは、ユーザーのためにもなります。
見た目だけでhタグを使用しないというのは、そういった理由もあるためです。
また、内部対策にはそれだけでなく、urlの正規化や内部リンクの構築など、クローラーにサイト構造やコンテンツの関連性を正しく伝えることで、検索ワードに対する答えとして相応しいページだということが理解してもらいやすくなります。
この記事では、SEO対策に最低限必要な“内部対策”についてご説明したいと思います。
SEO対策には主に“外部対策”と“内部対策”に分けられ、最近ではさらに質の高いコンテンツも重要視されています。
この内部対策は、SEO対策の基本とも言える施策なので、しっかりと対策してクローラーに質の高いコンテンツであることを認識してもらいましょう。
もちろん、コンテンツの質が高いことが前提となってくるので、適宜リライト・検索順位のチェックなどを行いながら進めると良いでしょう。
内部対策においてタイトルタグはとても重要で、タイトルタグを最適化しただけで、大きく順位が変わる場合もあります。
変更する場合は、ページタイトルだけでなく、コンテンツの見直しも行い、適宜全体の整合性を見て適切なタイトルを心がけましょう。
ポイントとしては、対策キーワードをなるべく先頭に置き、30文字程度に収めるといったことです。
それは、検索エンジンが評価しやすいといった理由も考えられますが、あまり多く単語を含んだタイトルにしてしまうと、テーマそのものが薄れてしまい、その結果どういった内容のコンテンツなのか検索エンジンが評価できない状態になってしまうからです。
また、スマホ表示の場合はさらに表示される文字数が少なくなってしまい、長いものに関しては「…」と省略されてしまいます。
そのためにも、重要なキーワードはなるべく先頭に置き、魅力的なタイトルを簡潔に設置しておくことが大切です。
見出しタグは、ひとつのコンテンツを構築するブロックごとに配置することによって、ユーザーだけでなく、クローラーにもその内容が伝わりやすくなるため、しっかりと考慮して決める必要があります。
例えば、見出しのないコンテンツだと読みにくいだけでなく、どれが重要なキーワードなのか理解しにくいですよね?
それはクローラーにとっても同じで、正しく評価することができなくなってしまいます。
そのため、見出しを適宜記述する必要があるというわけです。
見出しタグの使い方は、h1をはじめに使用し、h2、h3…と順に重要度が下がっていきます。
これを考慮した上で、入れ子のように使用してコンテンツを構築していきます。
(h1~6まで全て使用する必要はありません。h1はひとつ、その他は必要あれば複数使用して構築します。)
この見出しタグのポイントとしては、対策キーワードのサジェストとなるようなキーワードが望ましく、サイト設計のようなツリー型のように対策キーワードに対する“答え”となるコンテンツを構築することが大切です。
現在、メタキーワード(meta keywords)とディスクリプション(description)に関してはSEOには影響しないものとされています。
しかし、ディスクリプションは、検索結果に表示される文言なので、検索ユーザーに対して、クリックしたくなるような内容にすることによってクリック率にも影響するため、決して軽視できない要素のひとつです。
文字数については以前は120文字前後と言われていましたが、最近ではもっと多くの文字数が表示されているようです。(PCの場合)
一方、スマホでの表示も増えているようですが、ページによって異なるようで、この辺りも考慮するとディスクリプションに関してもページタイトルと同様に、重要な内容は最初の方に記述することが大切と言えるでしょう。
検索ワードについては太字で表示されるため、しっかりと対策キーワードを含むディスクリプションにしておくことが重要です。
内部リンクは外部リンクとは異なり、サイト内に設置するリンクのことを指します。
主に考えられる内部リンクは以下のようなものがあります。
この中で重要なのは、ページの共通テンプレート以外のメインコンテンツ内に設置するテキストリンクです。
内部リンクは、内部対策において非常に重要な要素であり、サイト全体の対策にも影響するため、しっかりとポイントを押さえて対策しておきましょう。
まず、個別記事は何らかのテーマを持って構築されているはずです。(対策キーワード)
そのテーマに関連する記事があればその記事のキーワードを含むアンカーテキストで内部リンクを構築していきます。
そのキーワードを表現するために必要であれば、ひとつの記事にまとめる場合もありますが、あまりにもテーマがぶれてしまう場合はそのコンテンツは別の記事として公開するべきでしょう。
それによって、関連性が高まり、検索エンジンからの評価も高くなります。
クローラーはリンクを辿ってサイト内を巡回していきます。そのため、内部リンクは関連するコンテンツに設置するべきだということです。
以前は重要なページに内部リンクを集めることが重要視されていましたが、現在は関連する記事同士をリンクするといったサイト設計がうまくいかなければ、自然検索からのトラフィックを順調に増やしていくことが難しく、ビッグキーワードで上位表示させることができません。
もし、上位表示させたい記事が思うように順位が付かない場合は、その記事のキーワードのサジェストを別ページに用意して、そのページとの内部リンクを構築してみましょう。
それぞれのページの関連性が高まれば、Googleからの評価も変わってくると思われます。
もちろん、コンテンツの質は重要です。検索クエリとユーザーニーズをよく考えてユーザーが満足できる内容を用意する必要があります。
ページの読み込み速度についても検索順位に影響する要素のひとつです。
これは、デスクトップ検索・モバイル検索ともにランキングのシグナルとして使用するとGoogleが公式に発表しているため、必要のないjsの読み込みを削除したり、画像の圧縮などによって、ユーザーが快適にページを閲覧できるように最適化しておく必要があります。
Googleが提供している「PageSpeed Insights」を利用してページの読み込み速度をチェックしてみると良いでしょう。
場合によってはAMPの導入も検討してみても良いかもしれません。
ドメイン(url)の正規化も内部対策において重要な要素となります。
正規化とは、Googleに評価してもらうページをひとつにまとめることを言い、主にurlについてのことを意味します。
例えばurlの“www”のあり・なしや、“index.html”のあり・なしといった、同じページなのに複数のurlからアクセスできる状態である場合、検索エンジンはurl単位で評価するため、その評価が分散されてしまう可能性があります。
それを防ぐためにも、301リダイレクトやcanonicalタグを併用してurlを正規化しておく必要があります。
複数のurlからアクセスできる状態のままだと、サイトに付いた被リンク評価も分散されてしまうため、この正規化はサイトを立ち上げて、なるべく早い段階から対策しておきたい要素となります。
実際にアクセスしてみたり、サーチコンソールのインデックスステータスの項目を参考に重複ページがないか確認してみましょう。
続いて、サイト内をどうクロールしてもらうかのクローラーにとっての手助けとなる「robots.txt」「sitemap.xml」についてです。
まず、robots.txtは、クローラーにアクセスを制限するもので、無駄なクロールを防ぐためにサーバーに置くファイルです。
検索結果に表示させたくないページなどにクローラーが巡回するよりも、重要なページを効率よくクロールしてもらうために、必要があればブロックしておくと良いでしょう。
一方で、sitemap.xmlは、サイトのページ一覧を記述して、サイト全体の構成をクローラーにわかりやすく伝えるものです。
クローラーはこれを元にサイト内を巡回するため、効率よくクロールできるというわけです。
どちらも設置するだけで順位が上がるものではありませんが、しっかりと対策しておいて、クローラに効率よくサイトをインデックスしてもらえる環境を整えておきましょう。
書き方はまず、どのボットなのかを「User-agent:」によって指定します。
特に理由がなければ「User-agent:*」と記述して全てのクローラーを指定します。
次に「Disallow:」で、ブロックしたいディレクトリやページを指定します。
また、「Allow:」も併用することによって、「Disallow:」でブロックしたディレクトリの中から一部のページのみ許可するといった使用方法もあります。
最後に「Sitemap:」にsitemap.xmlへのパスを指定しておきましょう。
下記のように<url>~</url>内に1ページずつ記述していきます。
その内容には、まず「loc」にページのurlを指定します。
次に「priority」に1.0~0.0までの数値を入れて、そのページの優先度を指定します。
続いて「changefreq」に更新頻度を指定します。
下記の例では「daily」と記述しましたが、更新頻度に合わせて以下の中から選んで記述します。
そして、<url>~</url>をページ分記述してサーバーにアップしておきます。
この内、「priority」と「changefreq」に関しては省略可能となっています。
また、これは優勢してクロールしてほしいページ全てを記述するため、ページ数が多いサイトだと非常に手間となってしまうため、自動生成してくれるツールや、WordPressの場合はプラグインなども公開されているので、そちらを利用すると良いでしょう。
ということで、今回はSEO対策で重要な“内部対策”について詳しくご説明してきましたが、内部対策はSEO対策の基本となる要素です。
最近はコンテンツが重要とはいえ、しっかりとタイトルや見出し、urlの正規化など事前に対策しておかなければ、検索エンジンに正しく評価してもらえない可能性さえ考えられます。
質の高いコンテンツを活かすためにも、内部の対策を備えて上位表示を目指しましょう。